桃太郎話の移り変わり
桃太郎話の成立は室町末期という説が有力です。そして、話の根幹を変えること無く400年もの間、愛され続けている希有な存在です。
江戸期に入ると口承で伝わってきた桃太郎が絵入読み物(草双紙)や絵巻物、錦絵などで桃太郎が描かれるようになり桃太郎図像のイメージが確立されていきました。初期は大人向けの読み物として書かれ、桃を食べた爺と婆が若返り桃太郎が生まれる回春型が多い。後に桃から生まれる果生型が現れたとされる。
明治期には、今多くの人が知っている物語の形が確立され、教科書にも採用され多くの桃太郎本が出版され大衆化していきました。
大正・昭和初期には、子供向けの雑誌が多く創刊されさまざまな桃太郎が書かれ、描かれました。桃太郎は、強くたくましい日本を代表する国民的ヒーローとしての立場を確立していきました。そのことが戦意高揚の宣伝に、桃太郎が使われるという不幸な時代を生むことになる。
戦後その反動のように、桃太郎のお話の対象が徐々に若年化し、かわいい化し、たくましく凛々しい桃太郎は影をひそめていくことになる。
桃太郎話は、時代の空気をを受容し変容を続けている。
変わらないこと、変り続けることが桃太郎話が愛され続けている理由のひとつといえる。
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